先日訪れた東京都現代美術館の企画の一つに『オランダのアート&デザイン新言語』という展示がありました。
出展しているartistの一人、Maarten Baasという方のrealtimeという作品が実に面白かった。
映像作品である3つの作品はどれも時間を示しているものなんですが、柱時計の針をあたかも中に人がいて動かしているようなものだとか(現在時間とすべて合っている)、iPhoneのアプリである作品はデジタル表示された時間を人が作っているようなもの。
通常の生活ではどうしても時間を”点”という概念で捉えがちになってしまいます。例えば、10時10分という時間を聞いた時にそれが1分後だとして、その時間に至るまでの流れまではいちいち意識なんてしていられない。
しかし、その時間になるまでの過程を見せる事で、それはすべてつながっている、つまり”線”としての意識が芽生えてくる。
作品の意図していることは違うかもしれないけれど、こうした概念は、失われつつある大切な気づきを教えてくれると思う。
時間、食べ物、人、モノ、情報・・・
今、目の前にあるこれらのものはどういう過程を経てここにやってきただろう?
全ての事柄がつながっているとちょっと意識できる人が一人でも増えることが究極のエコシステムだし、新たな価値を創造していく。
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