1960年代、未来都市を夢見た数多くの建築家による都市デザインなどが展示されていて、建物だけの視点でなく、街全体を考えた時の建物という視点からの発想は非常に豊かで鉄腕アトムの頃に見た未来都市そのものといった印象。
私自身、都市設計も建築も門外漢なので、一家言ある!という訳にはいかないものの、ショッピングモールやちょっとした街に行くと単純に好き嫌いも含め自分がこのビルを設計したら?という視点で見る事があるので、現在の商業志向的になりすぎるがあまりに、街全体からの発想や視点がなく、結局居心地悪い建築物が多いと感じる事が多い中で考えさせられるところも多い内容でした。
しかし、時代背景を考えると、単純に昔は発想が豊かだったんだ!という事だけ片付けてはいけないのかもしれませんね。
完成された建物が密集し、新たな都市計画を立てようにも、1960年当時より制約事項も多く、どうしても”できる範囲”でが前提になってしまう今の都市計画。
夢は語る事が出来ても現実も見据えなければ、コストの面からも計画そのものに無理が生じてしまう。
豊かな発想をどうやって創り、伸ばしてあげるのか?
時代が違うからこそ新しい視点が必要。
ふと、会社組織でも同じ事が言えるのかなとも思うし、会社が人の集合体であるのならば、都市、街も同様。
人の集合体であるからこそ、生きていかなければならない、成長していかなければならない。
今でこそメタボリズムというと中年太り/健康/ダイエットと連想してしまいますが、なるほど当時のこの建築運動に、生物学用語であるメタボリズム(=新陳代謝)という言葉が使われた理由がわかる気がします。
それにしても、1年ぶりかで高いところからの景色を見ましたが、綺麗でした。
東京タワーとスカイツリーの新旧タワーも同時に見ましたが、個人的には無機質に感じてしまうスカイツリーよりも東京タワーがいいですね。
コメント