明日で震災から1年を迎える今日、民放各局では様々な視点からの特番が組まれています。
明日はどういう番組を放送するのでしょうか。
震災当日の映像、そして津波の映像、そして、原発、哀しみにくれる人々、そして、頑張る被災地の方を取り上げる構成が多いのかもしれません。
民放をつけると、忘れてはいけない、これからだ、様々な言葉が飛び交っていますが、そうした中で個人的に突き刺さった記事があります。
計画停電の時は会員の皆様の協力を頂きながら営業時間を短くしたり、津田沼駅や近隣のお店も積極的に電力消費を抑えようとポスターを貼り電力を抑え呼びかけをしていました。
私が住んでいる街は電車を降りたら真っ暗なんて事もあって、計画停電対象外だった隣の東京まで食事をしに行った事も何度もあります。
しかし、食事に行った停電の無い場所に住んでいる方は優越感に浸っている訳もなく、ひたすら申し訳ないと複雑な顔をされていた事をよく覚えています。
余震におびえる中、ぶつけようのない怒りや悲しみ、でも立ち上がらなければという様々な事に頭も心も必死だった時間でした。
色んな話を聞きました。
募金が被災地に届けられない事を怒る人がいる一方で被災地の役所では、個人を証明するものを全く持っていない方だらけの中で、明らかに『たかり』と思われる方が窓口で怒鳴り声を上げ早く金を出せ!という人の対応に追われる事もしょっちゅうだったという話を聞いた事もあります。
図書館関係の方に話を聞いた事があるのですが、救援物資という事で沢山の本が届けられたそうです。
しかし、中には読ませられる様な状態でなかったり、内容として不適切だったりするものもかなり多く、でもそれをチェックする手間、廃棄する手間、または保管する場所など様々な問題があり、気持ちはありがたいもののかえって困るケースもあるという話を聞きました。
また、移動式図書館を出すべく車を出そうとしたらディーゼル規制法によってナンバーが出せないと、一悶着あったそうです。
いつの時代でもそれぞれの立場でそれぞれの言い分があります。
そして、人は自分を含め近しい人の利益をまずは守ろうとするものです。
だからこそ、近しい人だけでなく他を気遣う日本人の優しさや規律正しい行動、そして、震災時に他国に比べ犯罪発生が『少ない』事や道路など復興スピードの速さが海外メディアを通じて盛んに報道されたのだと思います。
しかし、この1年、日本では様々な膿が出始め脆弱さを露呈する事が散見されています。
日本復興を語るリーダーがいない、ビジョンを示す政治家がいない。。。。
認可外保育の世界でもこうした話は良く出てきますが、りりぱっと では先般、船橋市役所立入検査の指摘事項が出てきました。
これは市役所のwebサイトでも確認できる事ですが、りりぱっとが毎年問題として指摘される事が次の項目です。
『保育室を2階以上に設ける場合の条件として、調理室を4階以上に設置する場合、以下のいずれかに該当すること』
これについて、保育施設の調理室以外の部分と調理室を建築基準法に規定する耐火構造の床もしくは壁または建築基準法施行令に規定する特定防火設備で区画し、換気、暖房または冷房の設備の風洞が、当該床もしくは壁を貫通する部分またはこれに近接する部分に耐火上有効にダンパーが設けられている事がまず指摘されます。
そして、それが困難な場合は調理室にスプリンクラー設備その他これに類するもので自動式のものを設ける事になるんですが、それには先があって、当該調理室の延焼を防止するために必要な措置が講じられていること。
平成7年の開園当初から調理は普通のマンションにあるキッチンの様な場所でやっているので、どうしてもこの部分は引っかかってしまう。
キッチンと保育室を区画しても、どうしてもキッチンから食事を提供する場所には隙間があるので”区画”にはならないのだそうです。
しかし、これは子供にとって良い面があります。
食事の時に聞こえる調理の音、匂い、そして栄養士の先生が子どもの様子を直接見る事が出来るので、食べるスピードや様子を直接見られる事ですぐにその子供にあった対応が出来るという点です。
そうしたメリットを理解して頂き、家庭用キッチンでやっている事を鑑みたうえでその実績を踏まえ特例措置は出来ないかと船橋市役所に話に行くとまず法律がそうだという回答がきます。そして、上述した様な事を会って頂いた担当者の方に訴えると「子供の安全だ」という事になってしまう。
船橋市役所としては特例を認めるとそれが市制の運営を複雑なものにし、「何かしらの」影響が出る可能性があるという事だし、当然ながら会って頂いた担当者の方もそうした立場にあるわけで、これはこれでとても大変なのだと思います。
しかし、どうしても感じるのはビジョン無き場所で議論しても結局、それぞれの立場での話になってしまうのだなという事です。
3月11日
私も文句ばかり言うのではなく日本で、そして教育で、そして保育で、もっと大きな視点で何が大切なのか、何をしていくべきなのかを考えなければいけないと思う土曜日です。
有意義な週末にしていきましょう!
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