りりぱっとでは日中部屋を分け年齢別保育をしています。
当然、体格も体力も異なる赤ちゃんと幼稚園生が同じ部屋で長時間過ごす事は怪我などの面からも良くないという判断からです。
少ないスタッフで年齢の異なるお子さんを見るとなると、スタッフが小さい子供にかかりきりになり、幼稚園生や手のかからない子供はほったらかしというマイナス面が出てしまいますが、認可園に負けない多いスタッフがいる事でスタッフが中心になって子供たちと一緒に生活をしているので、年齢の異なる子供達と一緒にゲームをしたり、勉強をするなど出来ています。
未就園児と幼稚園生へ合同の朝礼では幼稚園生向けに数や時計、アルファベットなどちょっとした勉強もしていますが、訳が分からない未就園児も次第にきちんと話を聞く姿勢を持ち、幼稚園への心の準備、自覚がでるようになります。
例えば、兄弟がいる子供の身体能力が高かったりする様に、異年齢保育をしていると普段の生活でも食器やオモチャの後片付けを積極的にしたり、幼稚園生の生活を見て自分も下の子供に優しく教えるなど自己責任の在り方を学んだりと、一人一人の可能性の幅が拡がり結果として得られる事は大きい。
近年ソーシャルスキルという社会性の欠落に関する問題点が多く指摘される様になりました。
この背景には家族、家庭、そして地域の在り方、そして、子供達を取り巻く環境が大きく変化した事は否めません。
近くの公園で日が暮れるまで年齢も性別も様々な相手と大勢で遊び、その中で友達が出来、ケンカをしたり、協力しあって達成感を味わったり、語り合ったりする。そうした多様な人間関係の中で社会性、コミュニケーション能力など社会生活では必要不可欠な能力を自然と身につける機会は確実に減少しています。
そして、本来であれば幼稚園や小学校に上がった時に、基本的な社会性は身についているという前提でやってきた学校教育は大きく変化を求められています。
しかし、ソーシャルスキル欠落を解決する最も有効な手段は社会性を持っている前提で運営をしていた学校だけでなく、日頃の生活の中でこそ、異年齢保育や集団生活などの機会を増やす事だと考えます。
そして、我々、教育に携わる人間は預かった後のビジョンをしっかりと持つ事が必要です。
りりぱっと では0歳から始まって、その子供が幼稚園に入ったら?小学生に入ったら?を考える。つまり点から線への教育を常に意識をしていますが、幼稚園の先生方からは、りりぱっと の子供たちは幼稚園の準備がかなり出来ているという事を聞きます。
教育や保育は点でなく線なんだという事が改めて実感できる瞬間ですが、りりぱっと で、幼稚園に通う年齢になってからの入園を断る理由はそうしたところにもあります。
人が集まりコミュニティを作り街や国を作っていく。
私たち教育関係者の役割はこれからますます大きなものになります。