先日富士登山へ行ってきました。
もう何十年も登りたいと思ってきましたが、仲間からの誘いもあって、ようやく実現。登ろうとは思ってきたものの、実際に登るとなると、まぁ色々と調べましたよ~。
登山には4つのルートがあるということも初めて知ったし、高山病にもなるということも。
でも、心のどこかでは子供でも登れるんだとちょっと舐めてかかっていました。
さて、どんな登山になったのか・・・
当日は生憎の天候。
登り始めて7合目の山小屋まではずっと雨だったんですが、思ったよりも楽な道なのでここまでは元気。
山小屋は、まぁ色々と耳にしていましたよ。
スタッフの対応がキツイとか、寝床が狭いとか、食事はカレーのみだとか・・。そんなことばかりを耳にしていたので、とにかく最悪なことを想像して入ったんですが、出迎えてくれたアルバイトの方々は大変に丁寧な対応。
ちょっと拍子抜け。
しかし、寝床を見た時は正直ここまで狭いのかとビックリしました。
ラッキーなことに隣に人が来なかったものの、混んでくれば真横に知らない人が来る事もあるんだという。
寝るというより身体を横に出来る唯一の場所という認識で利用した方がいいのかもしれませんね。
そして0時に頂上を目指して出発。
九州地方に台風が来ているということもあって、晴れるなんてほとんど期待もしていなかったのですが、なんと天の川まで見える程のいい天気。
頑張れそう・・・
だったんですが、ここから急にキツくなります。
8合目から暫く手を伸ばして這い上がるような岩場が続く。これで、もし上を行く方が滑って落下でもしたら、必ず道連れになるようなもんです。
そして、8合目を過ぎたあたりから、ちょっと歩いては休むを繰り返さないと上がれないほど息があがるようになります。
エベレスト級の山に登るアルピニストが1mに数時間かけるという話を聞きますが、なるほど、こういうことなんだと初めて思いましたよ。
全員でゼーハーゼーハー登るも、振り返るとこの絶景。頂上でご来光という事は出来そうもありません。
それでも、ここまで来たら目指すは頂上!
と、みるみるうちに太陽が顔を見せ始めます。大きな雲が邪魔をしているけれど、あれがなければもうとっくにお日様が見られるでしょうが、暫く雲の裏に隠れ少しずつ明るくなる景色を楽しむことになりました。
上を見れば9合目と思われる鳥居ももう手が届くようなところにあるんですが、一歩が辛い。一緒に行った仲間と声を掛け合いながら頑張っていると、さぁご来光です。
辛いという気持ちと、頂上までどの位だという気持ちで、頂上で見られないのが残念なんてこれっぽっちも思いませんでした。
どこで見ようとも日本一の山で見るご来光は格別。
そして、ひとしきりご来光を堪能した後は再び頂上を目指して一歩を踏み出し頂上に着いた時はヤッターという達成感よりも、もう登らなくて済むんだーという気持ち。。。
実際、ご来光の時に聞こえた歓声も、頂上では一切聞こえませんでした(^^)。
まぁ、私たちだけじゃなく、恐らく皆そういう気持ちだったんじゃなかったかなぁ??
なんだかんだで、5合目から山小屋での時間を除いて12,3時間かけて頂上についた訳ですが、脱落者も出ず、誰1人高山病に苦しむことなく、頂上につけたのは良かったです。
そして後は下山。
登りに比べてあっという間ということと聞いていたので、皆の足取りも軽い!
しかし、本当に辛い時間はここからだったんです。
というのも下山し始めてあっという間にあたりは雲に包まれ、また雨が降り始めたんです。ザーザー降りの中、ひたすらジグザグの下り道を下る。辺りはガスに包まれ何も見えない。
次第に雨具も濡れ始める。
砂利で出来た道は滑り易く、何度も足が取られる。
膝やモモが悲鳴をあげはじめるも、どこまで行けば5合目なのか目印になるものも登りにはあった山小屋もない。
体力だけでなく精神的にも辛い下り。
もし、これで天気が良かったらまた印象も変わるのかもしれませんが、このくだりだけで富士山=辛いという図式がしっかりと出来あがってしまった程です。
もちろん、5合目についた時に思ったことは、もう下らなくて済むんだということ。
これから登り始めるという団体グループのやたらハイテンションな「こんにちわー」の声も恨めしく、初の富士山アタックは終了したのでした。
そして、今こうしてその日のことを思い浮かべながらブログを書いていますが、不思議とまた登ってもいいかもしれないという気持ちになってきています。
せっかく用意した道具の投資回収も出来ていないしっていうのもありますが、どうしてなんでしょうね。
さて、久しぶりの動画は13階の食事~。