子どもの幸せを考える事は、突き詰めると家族の幸せを考える事になります。
だから、私たちの役割は保育を通じて家族がもっと幸せになるためのサポートをすると理解しています。
しかし、それは保育をしている期間だけでしょうか?
幼稚園と小学校など少しずつ連携が始まっているところもありますが、本来の教育は点を線にする事、きちんと子供たちと関わり続ける事です。日々の保育をきちんとする事は当たり前、卒園した後にも関われる事が何かをきちんと考えることこそが、保育園のあるべき姿です。
社会は大きく変化しています。
育児や子どもの教育について悩む親御さんたちに、一昔まえの様に身近に相談できる友達や転勤などから自身の親とも遠くなってきていますが、社会と自分が関わる範囲も問題も大きくなりました。
そうした中、幼少期の環境が後の人格形成に大きく影響する事がようやく普通に言われるようになってきました。
良く言われているのは愛着障害などですが、そうした幼少期の記憶に苦しめられ、悩み続ける大人も顕在化し始めています。
・・・子ども年齡0歳、親年齡0歳のそれぞれにとって大切な時期に在園時はもちろん、卒園した後も役立つ事を共有させて頂く事で家庭内教育のチカラを最大化させる事。これが結果として子供たち、そして家族の幸せにつながっていきます。
ワークショップでは、「食と身体」「創造力」「家族・コミュニケーション」をキーワードとしたものを開催しています。
特に「食と身体」に関連する事を多く開催していますが、それは食がこれからの社会において大きな鍵になると考えているからです。発達障害、自閉症等の急増は加工品や遺伝子組み換え食材が大きく関与している事や、同症状を持った子どもは今後、今まで以上に増えていくと言われています。
そして食は身体だけでなく生活スタイルや価値観など様々な部分に関与してくる事でもあり、子どもの頃からしっかりとした食環境を作る事はとても大切です。
きちんとした食事を提供するという事だけでなく、情報として親御さんと一緒に食の大切さを知っておく事は、これから子ども、そして家族が成長していく上で必要不可欠な事だと思っています。
「創造力」も大切です。
私たち人間にとって大切な能力である事は間違いありません。計算や単純作業は既に日本から中国やベトナムが中心になり、さらに今後はロボットが対応していくかもしれません。
では、人間の能力として何が残るか、何が必要かというと、「創造力」、つまり、なにもない所から創りだす能力だと思います。
与えられた課題を正確にクリアしていく事よりも、課題そのものを見出し、解決していくチカラがさらに求められるようになるわけです。
最後に「家族・コミュニケーション」。これは冒頭にも書いたので繰り返しになりますが、家庭内教育こそが育児の基本と考えています。
成長段階において子供たちが、そしてパパ、そしてママが発信するサインを知っておく事で、例えば声がけなどコミュニケーションのあり方がより良くなっていきます。
今まで以上に家族が幸せになる環境を子どもが小さい頃からしっかりと作っていく事は、成長への大きな土台になります。
卒園した後、子供たちが大人になった時、その子供たちにもそのチカラを与えていけるという好循環が生まれる。他の2つのキーワードに関する事も大切ですが、3つのキーワードの根幹だと思います。